GRS Risk Management Report June 2022:「経済安全保障と企業経営~経済安全保障推進法への対応のポイント~」を掲載しました。
国際情勢の先行き不透明感が増す中、世界各国は自国の産業や技術を国家戦略として守る「経済安全保障」政策や関連規制の強化を進めています。わが国においても、本年5月に経済安全保障推進法が公布され、経済安全保障の制度の構築が本格的に始動しました。経済安全保障の強化は、国家経済の主たる担い手である企業の経営に大きな影響を及ぼします。国益の観点からの国家要請への対応負担や創設される各制度を活用するメリット、デメリットなど企業経営への影響を分析し、これらに適切に対応していかねばなりません。言い換えれば、経済安全保障の強化の動きを、企業経営の制約要因(リスク)と捉え、それらに対応したリスクマネジメント体制の構築が必要となります。
こうした観点から、今回のレポートでは、経済安全保障推進法の概要を説明し、今後、企業が対応上留意すべき具体的なポイントを、同法の4つの柱(創設される4つの制度)ごとに検討していきます。また、それらを踏まえて、「経済安全保障」という、国家レベルの戦略と国際的潮流をどのように企業経営に織り込んでいくべきかについてレポートします。